「獣臭」
宇野康平


会うたび口と口の接触を求めて

幼少の感傷を口にして

汗ばんだ手で身体を撫でて

生物らしい声は遺伝子を震わせて



女は原始に戻った、と思った。


自由詩 「獣臭」 Copyright 宇野康平 2014-09-07 21:41:53
notebook Home 戻る