夏の消印
朝焼彩茜色



夏にさよならを
今年は雨が連なりますね。雷師も人格が変わってきたようです。
と、お天気お姉さんが言っていました。
それはそれで構いません。
カレンダーを丸めたような手紙をバトンにして
秋の風に乗せるのです。
毎年のこのリレーに競争相手のいない四季達は
つまらない争いはしないという良い鑑です。
と、私は思うのです。

夏にさよならを
いつからか辛さを覚える暑さと変わって来ましたね。
環境問題の一つでしょうか。
悲しい寿命を想像してしまいます。ごめんなさい。
夏にさよならを
西日に溶ける地響きを掛けてゆく音の光景は刹那を砕いた心臓の音です。

さようなら夏
さようならこの夏
さようなら唯一の夏

カレンダーを丸めたような手紙をバトンにして

走り続けるのです。

大事な

大事な


心臓の音を連れて。


自由詩 夏の消印 Copyright 朝焼彩茜色 2014-08-18 16:54:59
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