徳と毒
ただのみきや

嵐のように怒り
自分のために大雨を降らす
周りの者は巻き添えになる
はた迷惑な幸せ者


誰にも悟られたくはない
暗い海の底へ
暴れる心を鉛に詰めて
幾つも 幾つも


寛容と 
柔和と言われる 
その大理石のような瞳の小さな窓の向こう
高圧力 腐臭と狂気



       《徳と毒:2014年8月10日》





自由詩 徳と毒 Copyright ただのみきや 2014-08-10 18:15:52縦
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