「サイクル」
桐ヶ谷忍

蝶の道のように
川を遡る魚のように
潮が満ち引くように
陽が昇り落ちるように

鳥が巣に帰るように
私はこの家に帰ってくる

もしもあなたがこの家から居なくなっても
ここが私の戻る場所
あなたの飲み残した珈琲のカップと
あなたのかたちにへこんだ布団がある家


自由詩 「サイクル」 Copyright 桐ヶ谷忍 2014-08-09 22:40:16
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