GOD
馬野ミキ

大きな会場でライブをする
俺の出番の手前で夢が覚める
飲み屋をやっている知り合いいわく
普通の人たちはよっぽど偏狭で狂ってる ミキみたいに話が通じないもんだよ と言った
普通の人たちか
俺だって君の店を出れば話が通じなくなるんだぜ
なんてね
下品に慣れるために俺も下品に堕ちた
俺が日々どんなにいやらしい目で女性を追いかけているか
だけれど俺が割りと正直に告白できるのは
所詮それほど皆さんほど悪の知識がないのだと思った昨日
この悪の諸先輩共!
お前のことだ


資産価値が下がるから葬儀場は周辺にないほうがよいんだという地域住民の運動
でも糞汚いガンジス川を輪廻とか宇宙とか言ってありがったりするんだろ
日本人はそうだ
だから俺は原発に賛成することも反対することも
9条に賛成することも反対することもいやだ
お前らに反対する



たった一人
俺を愛してくれる人がいれば俺は
原発があろうがなかろうが構わない
いつか死ぬのに資産価値がどうなるんだ
愛は、死より強いだろう
でなければ愛を探求する意味が無い
愛が何か分からないにしろね



歯がどんどん抜ける
死は差し迫ってきた
俺はお前らに愛される必要はない
好きなことをするだけ
誰かたった1人俺のことを愛していてくれるのなら
おそれはない
常に、証明できないものだけが歴史を覆すだろう
生きるということは、証明できないことに全身を投げ打つことじゃないのか。


自由詩 GOD Copyright 馬野ミキ 2014-07-31 18:00:59
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