第三泳者
梅昆布茶

けつまずいて転ぶ
ああいつもの夕暮れなのにね

見えないものに語る言葉
忘れてしまった暑い日です

行き着く先のわからない
遠泳に参加する僕は第三泳者です

通り雨地球をまわしてとおりゆく
通行止めのなきこと願う

缶ビールちりちりと冷やして
またぐるぐると同じ場所に安堵する

あのときのあの言葉
撤回できないかなしみがそらを飛ぶ

瞬間を言い表せないまま遅れてゆく
この感覚になれてしまった

ラジオ体操やろうよからだにいいぜって
言ったのにねえラジオこわれてる

行列はいく筋かにわかれている
どの行列がいいのかって君に聞いた日

影を踏み蜃気楼のさきにある
夏をたずねるまた沙漠の星をさがす


自由詩 第三泳者 Copyright 梅昆布茶 2014-07-27 06:03:10
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