July
itukamitaniji

July

からからと音を立てた 冷えたグラスから
水滴が滴って テーブルに水溜まりを作ってる

僕らの愚痴はさっきから 止まらなくなってる
収まるどころか勢い増していく この夏の暑さのように

吐き出せども 吐き出せども
心は空っぽにならないまま
行き場のない思いが いつも残ってる

君を真似して 甘いパフェを食べてる
熱くなってた体に染み込んで 少しずつ冷やしてく

テーブルの上に 解きかけの問題を
大層に広げ散らかしたまま 甘いパフェを食べてる

埋め尽くせど 埋め尽くせど
果てしない未来の空白に
当てはまる答えを いつだって探してるけど

いつの間にか君は 黙り込んで
顔を伏せて寝息を立てている 僕の目の前の席で


すり減らせど すり減らせど
心は案外無くならずに
いつだって君の そばにいてくれるよ

追いかけども 追いかけども
つかめない未来の尻尾は
きっとふさわしい場所で 君を待ってる

僕の書きかけの ルーズリーフに
君が描いた変な落書きも ずっと消せずにいる

そして君は目覚めて 変な夢を見たのと
すぐに話して聞かせてくれる 僕の目の前の席

それでまた僕は笑う


自由詩 July Copyright itukamitaniji 2014-07-26 02:31:31
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