ぼんやり
梅昆布茶

ぼんやりするひとときがすきだ
ふだんそれほど張りつめているわけでもないのだが

焦点のないゆるさがもともとすきなのだろう
いわゆる生産的ではないだろうそんな時間

とくに創造的である必用もないとおもう
自分にとって意味を感じられないものはいずれ離れて行く

いつでも情報や映像が手に入る時代
いま自分が在るこの瞬間がやはりすきなのだ

あてのない旅がすきだ
ただ生きるためだけの装備を積んでバイクで走る

いまの生活の現実では無理だが
僕にはそのへんの息抜きが気持ちよいのだ

政治力学的な自由ではなくなるべくナショナリズムから遠いところで
現在を感覚するじぶんを確認する

一生この作業をつづけてゆくのかはわからないが
いまは言葉を綴ることやドライバーとしての自分と旅する毎日

言葉は合成も縫合もある意味できるもの
でもそれを表現として選ぶ事あるいは
そういった表現に耳を傾けることがやはりすきだ

膨大な歴史をたとえばスパコンに入力できたとしても
あなたや僕の求める答えはでてこないだろう

さらさらと流れる清流に棹さす存在という違和を
あるいは歴史とよばれる濁流のなかで分岐のひとつの枝の
ポツリとした点の自分

そういったことを誰にいうでもなく
綴れる自分でありたいのかもしれない

ちょっと過剰でもいいのです
自分の範囲でちょっとバランスを崩して

それでも自分にもどってくるしかないのですから






自由詩 ぼんやり Copyright 梅昆布茶 2014-07-06 05:06:13
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