天井とお空
朝焼彩茜色

天井を見ている
小さな丸い大きな目を開けて
右手は暗号を司る 特徴のある握り拳
海ぶどうのハーモニカのような 足の指
口は ホーホーと開いている

天井を見ている
見渡せる限り 見ている淡い白い天井を
妖精を見ているかのように 見えている
御機嫌な眼差しと 好奇心旺盛の羅針盤を天井に向け

見ている 小さな丸い大きな目を開けて
キョトンと表情を描きながら きっと微笑んでいる
腕に抱っこされながら ゆらゆら揺れている

間接照明を月明かりに例え お空を見ている
懐かしむように お空を見ている
天井を透かし お空を見ている

この世に生まれて来たことを確かめるように
お空を見ている
小さい体で確かめている

心配は要らない
腕に抱っこしながら ゆらゆら揺らす 眠るまで


自由詩 天井とお空 Copyright 朝焼彩茜色 2014-06-24 11:54:04
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