億年の
梅昆布茶

億年の
静かな回廊に光が満ちる

瞬間を孕んだ風が吹き渡る緑野
なにか山巓を降りてくるものを待つ

待つあいだにも自分の意志とか
わからないものに軽く触っている

風化した海図では
どこの大陸にもたどりつけない

あるいはは大陸そのものが崩れさっていたり
誰も住んでいなかったりもする

未来や過去を縦横にむすぶ
チューブウエイがあれば
いいと想った

もちろんどこでもドアでもいいんだ
恣意的なきみに逢いたいとおもっただけなんだ

午後の自然光に充ちたアトリエの
散らかった絵の具や絵筆

床を汚す様々な色の飛沫のように
けっこう生きることは抽象的だったりもする

ふと等身大という嫌いな言葉にひっかかって
ミスチルが使っていたなともおもう

宇宙は130億光年の
ハッッブル宇宙望遠鏡の果てにあって

僕は等身大の現在を生きている
それでいいのだとおもうのだ





自由詩 億年の Copyright 梅昆布茶 2014-05-25 11:13:50
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