弾力
梅昆布茶

凹んだままもどらないこころを
あえて膨らまして生きている弾力をおもう

生きることに引きずり回され
足下がみえないまま歩をすすめて行かねばならない
立ち止まるわけにはゆかないのだ
それが残された人生を整理するだけだとしても

身に添わない希望や夢想もときには
良いのかもしれないが
それはさらにこころを枯らして
ゆくものかもしれない

現実は揺るがないように見えて
常に変化し流動しているものだろう
生命も常に減衰してゆく
それはしごく当たり前の理なのだ

いのちが尽きるまでは
せめてこころの弾力をもとめてゆこう

たぶんその弾力を維持できなくなった時が
僕の身体の限界なのだろうとも

不器量な器ではあるが
いのちがどこかへ行くのならば
またその器を借りて
ささやかな夢を紡いでゆくのかもしれない





自由詩 弾力 Copyright 梅昆布茶 2014-04-15 18:59:56
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