さきくさの咲く頃に
大覚アキラ

衣擦れの音の軽やかさが
春がすぎたことを告げる
夏のはじまりは
眠りの季節の終わり

彼方に見える稜線から
歌声とともに虹が湧き立ち
ゆるやかな目覚めが
きみの奥の火種に熱を与える

光を孕んだ衣は輝くばかりで
きみは燃えるように眩しい
終わることのない祝祭は
まだはじまったばかり


自由詩 さきくさの咲く頃に Copyright 大覚アキラ 2014-04-14 04:28:54
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