April
itukamitaniji

April

それでもはぐれ鯨は また旅に出ることにしたんだ
群れを見失って 長い長い時間が経ってしまったけど

自由を手に入れて だけど自由は君のことを縛り付けてた
何だってできるよって 君は世界に脅迫されていたよね

それを自分探しだと呼んでいた 無理矢理意味をこじつけて

君は君でいいんだよ もしもそれでうまくいかなかったら
こっそりと 世界とか社会とかのせいにしてしまおうぜ


大きな船に出会ったことがあった だけどあれすらも
世界に比べればまた ちっぽけなものなんだって知らされた

生きる意味や自分の価値 自分で何とか知ろうとしたけど

それらはきっと もっともっと広い枠組みの中にあるんだろう
得体の知れない とてつもなく大きな力に支配されている
きっと死ぬ間際になって ようやく端っこに手が届くような
というよりも球体で 終わりが始まりになってたりするかも


暗闇は君が見つけたいものを隠していた
同時に見たくないものも隠していただろ
光は君が見たくなかったものさえ照らし出した
同時に見つけたかったものも照らし出したんだ

怖がることはないさ 自由の反対は不自由なんかじゃないから
何もかも捨てなくちゃいけないって 思うかもしれないけど
君は君でいいんだよ もしもそれでうまくいかなかったら
こっそりと 神様とか仏様とかのせいにしてしまえばいい

君は君でいいんだよ もしもそれでうまくいかなかったら
こっそりと 世界とか社会とかのせいにしてしまおうぜ


自由詩 April Copyright itukamitaniji 2014-04-02 01:55:18
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