くものいと
藤鈴呼




蜘蛛は昔から苦手で 何時も逃げていた
トラウマに なったのは 
幼い頃に見た 夢だったのかも知れない

眠る私の視界に映る 天井 部屋の隅 
一面に掛かる 大きな住処が 
いつまでも いつまでも 忘れられなくて
 
でも 蜘蛛の巣が絡まり 大騒ぎすることも 
机の上の小さな蜘蛛に 叫ぶことも なくなったのは
きっと庭園で 見慣れた所為だと 思う

朝露に光る糸の美しさ


自由詩 くものいと Copyright 藤鈴呼 2014-03-09 18:07:52
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