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itukamitaniji

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さようなら 散っていった夢なら全部引き受けよう
たったひとつのこの命に 君という名前を刻んで
私は行く この命が続いていく限り
それはつまり 君が生きていたという証だから

喜びから物語が生まれるなら 悲しみはどうだろう
きっかけになり得るのは どちらも同じ

その向こう側どんな旅路が どんな終わりが待っているだろう
人の数だけ心の数だけ ここから道が始まっていく


忘れない この両腕をすり抜けていったものすべて
もう戻らない過去 振り返る余裕すらなくなったのだ
私は行く この痛みが続いていく限り
それはつまり 私が生きているという証だから

喜びがその身を動かすなら 悲しみはどうだろう
思いの絶対値ならば どちらも同じ

立ち止まるのか進んでくのか それを自身で選んでゆくだけ
人の数だけ心の数だけ 用意された目指す場所へ向けて


止まない雨に血は流れて
あの日私は私を殺した
叫ぶように産声をあげて
私は生まれた

正解以外が間違いではなく また別の正解があるだけ
人の数だけ心の数だけ 正解の意味があるなら
歩いてくこと進んでくこと それだけにしか生きる価値はない
私が決めた道をたったひとつ 正解と名付けて

私は行く この命が続く限り
私は行く この命があなただから


自由詩 Z Copyright itukamitaniji 2014-01-19 02:13:14
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