断続的
あおば

           131227
今朝も断続的に雪が降る
大動脈を絶たれない訓練が
湿り気を帯びた雪を降らすんだ
知ったかぶりを披露する乗客たちを
スコップでいっぺんに運んでゆく
線路脇には深い溝が掘られていて
捨てられた雪が浮いたり沈んだりして
濁った塊になっていつまでも見えている
もう少し明るい内容にするつもりなのに
環境が明るくないのですなと隣のご隠居
元教師というだけにすぐに環境論に走る
わたしは年賀状書きに忙しいふりをして
愛想笑いを残してあたふたと逃げ去る
公共性のあるテーマを探し
一切の私欲を捨て去る霙交じりの雪は
地面の色を変化させることはしないが
確実に環境を冷たくするのだが
その支離滅裂な魂は冬の準備を促すように
少しでも温かいセンテンスを探すように
音もなく断続的に経過観察しているのだ



自由詩 断続的 Copyright あおば 2013-12-27 23:08:10
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