結び目
梅昆布茶

たくまずして誰かの憎しみをかってしまう
ほどこうにほどけない結び目
ただそれが君だっただけだ

おそらく罪状はかぎりなく
妥当な理由もあればやや不適切なものまでさまざま
あえてぬれぎぬとは申すまい
思い当たることも多々あることだし

それはなにげなく人に好かれてしまう事と同等に
たやすい関係で済ましてい続けたせいかもしれない

この身を三枚におろしてすり身にでもしてしまおうか
あるいは抱き石十枚の拷問と竹鋸引きの刑と
徒刑場から市中引き回しの上獄門さらし首にでもなろうか

君の捨て台詞はかなりな有効打ではあったが
それは僕の哀しみを裏打ちしたにすぎなかった

ただこの結び目をきちんと擁いて生きていこうとおもうのだ
事実であろうがなかろうが君の眼に映った僕はそれでしかないのだから

ましてやほどけないものをほどこうとするほどの
剛力のつわものではさらさらない

沢山のほどけない結び目がちょっと重いがまさか釜茹でにはされまい
せめてほどよい湯加減で生きていたいものだ




自由詩 結び目 Copyright 梅昆布茶 2013-10-12 20:09:57
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