きのう
梅昆布茶
昨日のうえにことりと
今日が落ちてくる
その順番は変えられない
やっと捜し当てた今日は
つかのまのあいさつを済ますと
足早に去ってゆく
きのうの昨日のきのう
そこには取り残された気泡のような想いがあっても
それはどれも些細な思い過ごしのようなものでしかなく
明日の俺がそ知らぬ顔で屑かごへ丸めて捨てるのだろう
昨日のドアを閉めるとなぜだかちょっぴり胸が疼いた
今日のドアを開けると次のドアから小鬼がちょろりと舌を出した
自由詩
きのう
Copyright
梅昆布茶
2013-10-03 17:42:11