Boston Calling
虹村 凌

真夜中の詩人が歩き出す
まだ眠らないのは
月も星も眩しいから
銀色の煙が美味しいから

愛だとか傷痕だとか
嘲笑を抱えて孤独を彩る
真夜中の詩人が歩き出す

聞こえているか?この詩が
涙は乾いているか?その頬の
歩いているか?その足は

真夜中が呼んでいる
壱弐参死壱弐参死
真夜中を呼んでいる

指の先まで醒めている
目の奥まで澄んでいる
真夜中の詩人が歩き出す

昨日 君を指した満月が
今夜 この胸を突き抜けてゆく
心の臓まで届いている

聞こえているか?この声が
聞こえているか?この涙が
聞こえているか?この足音が

真夜中に 呼んでいる


自由詩 Boston Calling Copyright 虹村 凌 2005-01-07 21:37:27
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「うにいくら丼」