星をひろう
梅昆布茶

いつか星のきれいな夜にきみと東のそらをながめていた
銀河のはしっこから星がもれおちてきて山の斜面に
まるでとつぜん咲いた花のように青く白くちりこぼれた

星のかけらを幾片かぼくらはポケットに隠したが
それは冷たく発光しながらいつしか溶けてきえた

でもときどき記憶のなかできらめいているのを感じるんだ
しずかな旋律のように時をみたしてゆくそれは
ぼくをとてもしあわせな気持ちにしてくれた

だから約束をしたんだ忘れないことを

いっしょに星屑をひろったこと
時間がとても澄んだ音をたててきざんでいたこと
胸の鼓動が響きあうことたとえ隔てがあろうとも

また星をまっている
青い光の雨が降る夜を
やまの斜面がいつか星の花畑になることを
こりもせずにねがっているんだ


自由詩 星をひろう Copyright 梅昆布茶 2013-09-24 23:10:56
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