とある夏の短歌集2
ark-eyes

ぞーぞーと押し寄せる波、脚冷たく。飛んだ帽子よ、黙って逃げるな。

白い肌 君が弾く手は葬送歌、頭の中がぼんやり霞む。

早朝の潮の匂いと、ただ濃霧。夢心地に 君、頬つねる

「飽きないの?」朝から晩まで六絃琴。「君を弾くのは薄明までさ。」

砂浜の暑さに耐えきれない草履 除けて水と触れあう僕ら




ひと夏の過ちなんざアホらしい。人生今まで挫折、挫折。

火遊びを進める大人はいないけど おねしょがしたい大人もいるはず。

いいですか? だめだよ君はここで死ぬ 鬼の形相 死者の手招き

瞳の奥透き通った目が僕抉る。見なければ良かった、もう戻れない。


短歌 とある夏の短歌集2 Copyright ark-eyes 2013-08-14 02:08:22
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