シュールな月が零れる夜に
梅昆布茶

風が身の幅を寄せて悲しみを吹き渡る

蒼白な月はちょっと捻じれて孤独をうたう

僕たちは崖っぷちを降りたらしばらく水平を保って喀血する

航路を失った船は喪失を柔らかく受け止めて輝き

水路は鍵のように曲がって船を阻む

日々の慰安は容易くながれ去ってしまうが

ねえ天使は今だって夢を見るんだろうか

そのさびしい夢を食べてみたいんだ

仲間を募って東北を救済したいんだまじで

朧月は僕の神経をさいなんで照り映えるおお立派なもんだ

僕はぎりぎりでシュールに歌う

なにもやめられないだってシルバームーンが昇っているんだもの





自由詩 シュールな月が零れる夜に Copyright 梅昆布茶 2013-08-04 00:00:14
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