喫煙語り
朝焼彩茜色
セーラムのメンソールは苦手
でも始まりはゴールデンバットだった 二十歳未明
ベランダの一人蛍ごっこ エアロスミスが流れていた
UKロックはまだ わからなかった
KOOLのマイルドも苦手
でもフィルターキングスはいける
親友が握り潰した ソフトの方
でも私はボックス派
カフェに着飾る以前のコーヒーの憩い場所
会話の詰まりに 火をつける そんな合間を潜る ひと吹き
煙だけが 被写体になっていた セピアのアングル
セッターと赤マルは同じ匂いがした ライバルで仲間のような
将軍を背景に感じた 男友達
パーラメントと人物は一致そのもので いつもポルシェに焦がれて見えた
ハイライトは空から降りてくるジョーカー
缶ピーは父 両切りなんて よく吸えたな回想
ピースとジタンは メンソールの休憩香 ルパンと次元みたいに演出する
マラメンも苦手
けれどフィリップモリスは好き お水の同僚はみんなそれだった
頭上の換気扇に 吸い込まれる約5分の時代背き 風景は物語る
タバコの125番一つ下さい
440円になりまーす