ただいまカラオケ中
梅昆布茶

ダミ声が響き疎らな拍手が起こる
ここはカラオケ酒場 僕の安っぽい人生だ 磨り減った歌詞を磨り減った人間が歌う
僕にはお似合いの場所 ここも例に洩れず高齢化が進んでいるが
今の老人はまあ元気だ

ど演歌では無くなかなか洒落た曲も彼らは知っている
彼らなんて言ってしまったが 僕だって同世代 ただ付き合ってる連中がちょっと若いだけだ

でも歌の詞のなかには時々ドキッとする言葉を見つけてしまう
俗っぽいと退けてしまうのでもなくなんとなく聴いている

でも彼等が盛り上がって楽しければ 歌詞なんてどうでもいいのかもしれない
僕だって2000\で飲み放題の焼酎で良い心持ちになっちまってるし

まあ月に一度ぐらいはね 良いのではないだろうか
と自分を納得させる どうせ

彼女でない彼女もいるし まあいいか
どうせ人生カラオケだ

空っぽの方が 気持ちがいいさ



自由詩 ただいまカラオケ中 Copyright 梅昆布茶 2013-07-06 23:22:38
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