春すぎて、
橘あまね
春すぎて、白妙
きみのひとみを覗く
彩られた虹
星のかたちをそのままに
人知れぬ森の底で
空を待つ火種の連連
泉のなかに息をこらし
選ばれる日までを指おる
夜霧を深めて
光のないしじまには
白い花のつどい
海とおなじにおいの
熱をはらんで韻韻
祝祭はつむがれていく
春すぎて、白妙
きみのひとみを覗く
歌をききとるように
呼吸する夢たち
自由詩
春すぎて、
Copyright
橘あまね
2013-07-05 19:03:26