夏の贈りもの
梅昆布茶



小麦色の肌に濡れた瞳 花びらのような唇 流れるような亜麻色の
そんな君は夏の贈りもの

僕の目の前で踊っているのは やわらかな奇跡優しい愛の歌
しなやかな腰のくびれが 眼に残像を焼きつけてゆく

君と過ごした夏を数えていた ソウルの夏 ダブリンの夏 京都の夏を

たおやかな息遣いを 軽薄な愛の言葉でつづられた 僕の日記帳を
気高い魂の 在処を焼きつけて僕にも教えてはくれまいか

真夏のしんとした森の中で 君の歌声だけが僕を震わせていた
この世に妖精が存在するとしたら それは君のことだ 夏のニンフよ

風は山野を自由に吹きわたってゆく まるで此の手なかからするりとこぼれてゆく君のよう
それは世界からのプレゼント 夏の爽やかな贈りもの

この瞼のうらに この夏の匂いを閉じ込めてしまいたいほどさ
そう素敵な贈りものは 素敵な夏のこころで受け止めたいものさ




自由詩 夏の贈りもの Copyright 梅昆布茶 2013-06-17 23:12:48
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