ある親父の日記
梅昆布茶
最近疲れがとれない。
なんだろうこの疲労感は?
運送業なので確かに休みの少ない職種ではある。
もともと凧みたいなフーテン振りで妻にも離縁された駄目男ではあるが
以前はもうちょっと覇気があった気がするのだ。
カラオケ仲間のおっかないショーコ姐さんには年中あんたは猫背で首が前に出て姿勢が悪いんだ爺いだと罵倒される。
数年前はグループ交際の仲間やお姉様たちと朝まで飲んでも平気だったのだが。
人生に対する好奇心が衰えている気がするのだ。
所謂センスオブワンダーなのか。
たぶん人間は何かを志向しなければならないとか結果を出さないととかある縛りに囚われはじめるとそれが拘束服のように感じてしまうのかもしれないが。
佐藤春夫のように都会の憂鬱とか田園の憂鬱とか影を帯びたかっこいい括りで表現できればいいのだが。
そう人生はいつもこんな重さを抱えながら進行してゆくもの。
さまざまな軸が時空の中で交錯してさ綯い交ぜな糸を織るものだ。
そうさ僕はエリッククラプトンにはなれないけれどもでも。
まだまだ何かになれるはずだって自分に言い聞かせる。
僕は僕であっていいのだがそれでも死ぬまで僕以外の僕に向かってゆく。
最終的に死という結果が待っているわけだがそれは当たり前のこと。
死は最大の友。
生はそのおまけなのかもしれないな。
散文(批評随筆小説等)
ある親父の日記
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梅昆布茶
2013-06-01 19:13:35