クラッシュランディング
梅昆布茶

生活の棘を確かめながらも飛行経路を探る 君の声も聴こえなくなったんだ
風は凪いでいるがこころはアゲインスト 僕の翼はどれだろう
フラッグが高々と上がり アーユーレディ?

準備不足だらけの間のびした生活を身にまとって
それでも走り出すのさ先も見えずに なんのプレリュードを奏でる為にゆくのか

クラッシュランディングはもうけっこうだそんな歳じゃあないんだ
日常になだらかな稜線を求めるのはいけないのだろうか

解きほぐれてゆく自分ってけっこう素敵なものだなあ
最期は分解され尽くして宇宙の塵になるのが理想なんだが

クラッシュランディングはもういらないそんな気持ちにはもうなれないんだ
静謐なものや優しげな仕種を愛でることは許されないのだろうか

そこら中でクラッシュランディングした人々が顔から血を流し前歯を折っては呻いているさ
僕にはもうそこまでの執念がないようなんだ

そういつか君のこころにも
ソフトランディングしたいんだからね






自由詩 クラッシュランディング Copyright 梅昆布茶 2013-05-14 17:01:35
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