トリビュートペポパンプ氏 我が良き友よ
梅昆布茶

ペポパンプ氏の投稿は12年11月29日で途切れているが僕が仄聞で女流詩人の一人から耳にしたのは僕の尊敬する詩人が追悼の辞を述べていたことがとても気になっていたある日のことだった。

まさかとはおもったのだが彼の詩文には確かにその気配があったかもしれない。
彼は稀に見る不器用で無垢な人間であり続けた。
まるで擦れっからして世渡りばかり上手くなった僕らを置いて別の次元へと旅立ったのだともおもえる。

僕らがかつて葛藤した青春のアンビバレンスを彼は最後まで抱き続けた。
確かにそれを好感するものと不細工さにある種の嫌悪を示した人々もいたことはたしかだ。
勿論僕は前者に属するものだ。

だって彼は唯一無二の盟友だったのだから。

生き延びるという意味では確かに敗北者かもしれないが僕は彼のいちばん最後の詩を胸に刻んでおこうと思っている。

勿論技巧派でも飛び抜けた感性でもないのかもしれないが僕にとっては魂を揺さぶる大切な一編に違いないと思っているのだ。

ちょうど二十歳の原点の高野悦子さんが鉄道自殺する前に残した澄んだ響きの詩のように僕の心の湖底深く沈んでゆく言葉なのだ。

幸いまだ作品は残っているので是非ご一読を乞うものだが。



散文(批評随筆小説等) トリビュートペポパンプ氏 我が良き友よ Copyright 梅昆布茶 2013-05-11 04:48:22
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