低気圧と偏頭痛
itukamitaniji

低気圧と偏頭痛

雨降り土曜日 ぎこちなくスーツを着こなして
街の風景に いかにも溶け込んでいるふりをする
大通りはパレード 通り過ぎてく行列を
眺めながら頬張る 503kcalのハンバーガー

鈍く頭が痛むのは 重たい空がのし掛かるから
季節が流れている それをこめかみ辺りで感じてる
わけもなくただ 私は歩きたくなったのだ
水溜まりを踏んづけて 気づけば歩を進めていた

手に入れた約束を 大事にポケットにしまったなら

何処まで行っても 僕は僕のままでいれるかな
マスクを被って 生きろと言うのならば
マスクの上から 落書きをして踊ってやるのさ
なんとなく そんなことを一人誓ったのだ


手に入れた切符で 何処まで行けるだろう
ようやく私の出番だ 試される時が来たのだ
ただそれだけで 私は嬉しくなったのだ
まだ自分に 試される権利が残っていたのだと

その果てで馬鹿を見て 野垂れ死ぬとしても

僕の長い物語は 20行なんかじゃ書き尽くせない
真っ白な行間から 溢れてこぼれ落ちてく言葉たち
それでも誰かが 読んでくれるのならばと
あるはずもない 私の詩人魂に静かに火がついた


鈍く頭が痛むのは 見えない未来に悩むから
それなら誰もがおんなじか 頭を抱えて夢を見る

雨が降ったなら 傘を差して歩けばいい
寂しくなったら いつでも会える友達がいて
仕事がなくても いつかちゃんと叶う夢がある
それで大丈夫だろ それが素晴らしい日々だろ


自由詩 低気圧と偏頭痛 Copyright itukamitaniji 2013-04-24 22:50:34
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