愛智
そらの とこ

あの頃の僕らが見たことのない過去がそこにはありました
タイムマシーンが置いていった虚像と実態がありました
一回きりあの子を殺ったのは一回きり
あとは夢で何度か
でも死ななかったよ
永遠に
そこにあるけれどないものがそこにはあって
誰かが言い出しっぺの何かが
ううん
嘘のような本当の話が
宙ぶらりんで揺れている
手足が震えるのは無理矢理ピースをはめたから
欠けているそこにはめられるもんなんてない
ミルクゼリーを作る時の気持ち
君にはそれが足りません
そうカルテに
書かれた
欠如
ないないないものねだり
あるあるを並べれば一人浮くばかり
今だって過去(きのう)だって未来(あした)だって分かんない
それがホントウかどうかなんてね
なのに
どうして生きているなんて言えるの?


自由詩 愛智 Copyright そらの とこ 2013-03-15 03:24:49
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