サウンドホール
梅昆布茶
ヴィンテージギターを手にいれたが
一万円と格安のヤマハFG-130という
1972-74あたりに製作されたもので状態もいいし
かなり響きが良く豊かに音がでる
男はそういったおもちゃを幾つになっても
欲しがる生き物なのかもしれない
ときどき街で見かけるピカピカに磨き上げられた
ヴィンテージバイクの懐かしいエグゾーストノイズに
こころが震えるのはそういった習性の為せる技なのか
それはともかくギターは響きが命
いくら弦を弾いても
ボディに共鳴し音と音が重層的に微妙なアンサンブルを醸し出すことがなければ
心地よい音場は実現されないだろう
たぶん詩もそれは同じだろう
個々の言葉が響きあわなければ
おそらく薄っぺらい作品しか
あるいは詩として成立しないのかもしれない
言葉の感応するサウンドホールは詩人のこころ
そしてそれを豊かに共鳴させるボディこそ
詩人の魂以外の何ものでもないと思うのだ
さらに敷衍して言えば
そのような魂の響きを磨き上げ
人生に豊かな響きをもたらし
人生や魂に深みや輝きを与えてくれる道具のひとつが
詩や芸術であろうとも思っている
今はその一端に加担できることで
結構な充実も感じている毎日ではある