NO BEER,NO LIFE.
itukamitaniji

NO BEER,NO LIFE.

飲み会は もうすでにはじまっているらしい
約束していた時間は とっくに過ぎている
そんな時に まだ僕ときたら会場から
電車で1時間くらい掛かる 遠くの場所に居る

今日はとりわけ バイトが長引いたんだ
携帯で時間を確認する ギリギリで電車に間に合うか

走れ走れ 冬空の下
白い息を吐き出して 駅までの道を急ぐんだ
走れ走れ 息が切れても
仲間たちの笑顔が 待っている場所まで


飲み会は ちょうど第2ラウンドに入ったらしい
電話の向こう側から 酔った仲間の声が告げる
僕を乗せた電車は ようやく半分進んだところ
今日は休日で どうりで車内も混んでんだな

押し競饅頭 あっちの人とこっちの人と
窓の外をすごいスピードで 景色が流れてゆく

走れ走れ 僕を乗せて
暗闇を切り裂いて 電車よ陽気な街へと急げ
走れ走れ 待ち切れないな
うまいビールが 待っている場所まで


どうしようもない日々で 溜まり続ける毒が
体中に回っていって 今にも心まで蝕みそう

急げ!

走れ走れ 冬空の下
白い息を吐き出して 店までの道を急ぐんだ
走れ走れ 息が切れても
仲間たちの笑顔が 待っている場所まで
うまいビールが 待っている場所まで


自由詩 NO BEER,NO LIFE. Copyright itukamitaniji 2013-01-06 14:13:30
notebook Home 戻る  過去 未来