角の家
遙洋




窓をあけて光をあびながら
手をのばして
選んで
引き剥がして
食卓の方向にほうりなげる

皿もいらない、私の食事
清流のなかの食欲が室内にみち
なまぐさい匂いに木目が視線をそらしたとき

そっといつもの引き出しから
安物のはさみをつかんで、またも
窓辺へむかう




自由詩 角の家 Copyright 遙洋 2012-11-07 23:56:48
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