やきそば
梅昆布茶


ありあわせのもので生きてゆく
冷蔵庫のなかにはあるいはいえのなかには
備蓄したもののない

こってりとした愛とか
ささくれだった笑いとか
スパイスをきかしたつもりの人造サラダ

気の利いた装飾もない音楽
単音の深みを味わえる時間

示し合わせのない賛歌や
独占のない無防備さや

みんなフライパンにのせて
いっしょに炒めて
ほら
特製やきそばの出来上がり

毒見したいひとは
どうぞ



自由詩 やきそば Copyright 梅昆布茶 2012-09-21 21:26:34
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