千色大儀
本木はじめ

きみの名を問わば真夏の太陽が久遠を告ぐるだけのゆふぐれ


ゆっくりとからまりあってくだけちる夏の夕陽と波と恋人

  
れいたんなゆうぎ指導をしているのがあなたからもらったもどかしさのけしんです


焦点が合わないくらい近づいてただ停止するだけのたはむれ


ゆうやけも潮風も雷鳴も砂浜のほほえみがおぼえている


きみの瞼の上を徘徊する蟲になりたいきみの汗にまみれて


77577 なんだ!そうなのよ花の戴冠式典みたい!


ただ単に黒一色じゃ描き切れないんだ深空みちてゆく夜


流星を追いし夏夜はまぼろしでふたりで見てた漁船のひかり


横たわり時を刻むを考える時計と左手首を見つつ


誰ひとり知らない恋物語あり知らない間に燃える山荘


秋に溶か/されゆくくるぶ/しから脚/いっそ斬首に/してくれたまへ


花たちに久遠の睡眠もたらすが為に夏草刈っている夢


肝試ししていた少女などいない僕もあなたもいない雷鳴


じゃあ聞くけどXYXX林檎鴉の羽根は何色?





短歌 千色大儀 Copyright 本木はじめ 2012-09-18 18:52:23
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