さきっぽ
……とある蛙

山のあなたに辿り着き
人生全部吸い込んで
空に向かって叫んでみたら
先っぽ なぜか膨らんだ
どういう訳か膨らんだ

いつまで経っても捌け口は
見えぬ病のその先に
空に向かって叫んだら
先っぽだけが膨らんだ
理由も分からず膨らんだ

このまま終わるわけもなく
人生全部吐き出して
空に向かって叫んだら
やはり 先っぽ膨らんだ
哀しい姿で膨らんだ

もう一度始めに戻ろうと
人生全部やり直し
空に向かって叫んだら
そのまま 先っぽ膨らんだ
意味など無しに膨らんだ

どうすりゃ良いか分からず
も一度地道に歩いたら
空が見えずに哀しくて
そのまま先っぽ萎んでた
淋しそうに萎んでた。


自由詩 さきっぽ Copyright ……とある蛙 2012-08-23 16:22:33
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