月の王子と切ない夜空
乙ノ羽 凛


この湖の水面に移る世界はキラキラ輝いていて素敵

真っ暗な世界も心も照らしてくれる
神秘的な明かり

あの月へ行けないのかな、なんて
そっと裸足になって水面に足を付けてみるけど
いつもすぐに消えてしまう

月の明かりに照らされて水辺を散歩すると
すごく癒されるし心も踊る

この夜空には月の王子と星の娘達がいるんだって
小さいころお母さんが教えてくれた

あんなにも沢山の娘たちがいるのに
王子が誰にも求婚しないのは太陽の姫に恋焦がれているから

だって太陽の姫が月の王子を照らし続けているんだもん

王子に振り向いてほしい娘たちは
今日も精一杯、自分で輝いてる

流れ星は報われなかった娘の涙なんだね

少し切ないけど今日も夜空は
ほら、あんなにも綺麗


自由詩 月の王子と切ない夜空 Copyright 乙ノ羽 凛 2012-08-13 21:53:44
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