梅昆布茶

それは命を宿す なみだをながす そして朽ちる

やがてこどもたちはそれぞれの死を選択せねばならない
たやすく眠らせるようにやってくるのだから

ぼくがあの子を選ぶのに理由なんていらない
指名したら責任を取るただそれだけさ

乗り物の順番を待つあいだ君のひとみを過ぎる
くもを数えていた
きみはぼくの時計だった

もう鬼ごっこは終わりなんだね
つぎの遊びは見つけたかいそれとも
もう月への階段を
のぼりはじめる時間かな

それは汚れなく もうもどれない僕たちの 影法師を
重ねて パッケージして 天国へ送る機械なんだ

もし君の家に届いたなら
なかに組立図が入っているから
暇なときにでも組み立てて欲しいんだ

よろしくね






自由詩Copyright 梅昆布茶 2012-08-11 00:54:23
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