夏の鍵
そらの珊瑚

圧縮されたファイル
記憶という
過ぎ去った時間

遠くで花火の音
安全地帯からは
それをみることは叶わない

蒸れた熱が
蜃気楼のように、ゆらぎ
ここではない何処かへ連れていく

発火を待つ
白いマグネシウム

この手のひらに
夏をひらく鍵

圧縮されたファイル
解凍を繰り返し
変容していく


自由詩 夏の鍵 Copyright そらの珊瑚 2012-07-20 10:34:59縦
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