20120624Sun
榊 慧
それが単純な答えなら、
「愛などない」
それが単純な答えなら、ぼくはラズベリーになろう
それも間違いないさ。
わすれてみよう
涙ぐんだ水晶にそっと白い布を掛ける。
死んだおじいちゃん、ごめんなさい
「俺は弱虫のろくでなしになりました」
風呂にも入れない
学校にも行けない
脚は痣だらけ、
気のふれたフリをして深夜暗い道で横たわる。
アスファルトは濡れていた
ラズベリー果汁の入ったラズベリー色の飴玉
ぼくはそれになって
ひとの口のなかにはいりたいよ
自由詩
20120624Sun
Copyright
榊 慧
2012-06-26 17:09:31
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