理由を捨てて
まーつん
君は 優しすぎる
笑いすぎる
身体をくの字に折って 土砂降りの雨の中で
ラリッたシャムネコのように 笑い転げて
まるで その細い身体を濡らすのが
冷たい水の滴でなくて 祝いのシャンパンかのように
僕も つられて笑み崩れる
君が発散する 喜びという名の美酒
その思いがけない通り雨に 乾いた舌を湿らせて
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日陰で夢を見る僕と
陽射しの中で踊る君
違いすぎるよな 二人の生き方が
なのに なぜ 心地よい共鳴を起こすんだろう?
指先で グラスの淵をなぞるように 君は僕の孤独に触れた
噛みあう二つの感性の 微妙な摩擦が研ぎあげる 妙なる音色の剣の刃
街に溢れる憂鬱を
僕らの笑いで薙ぎ払おう
二人三脚の剣士になって
゛…それで人生が変わる?゛
゛…多分ね 吉か狂 どっちに転ぶかわからない
でもこの感覚を麻痺させる 倦怠だけは振りほどける ゛
これから君と歩むのに
御題目なんて いらないな
絆だ 愛だ 友情だのと
綺麗なレッテルは張り飽きた
゛退屈だけは しないから゛
そう それだけで
充分だ