みずのそら
そらの とこ

ふわふわと揺らぐそらに

一筋の風が吹き抜け

綿毛が飛ぶように生れました

私は私であると理解し
強いものは弱いものに愛を捧げます

いつも真っ直ぐ居なさいと
彼は頭ごなしに言う

そうしてつけてきた痕は
変えられない未来とともに 抱えるしかないのです

抱えられるのか
落ちてきた たましいは

するすると手から抜ける
このわだかまりが

明日には全部真っ白になっていたらいいのに

1枚1枚

赤い線を引くだけ

単純作業を20年

今、ここから、旅立つ。

いけばいいさと彼は言います
そこには気持ちなど込められていないのに

水を抜くように

生れては消えるの


自由詩 みずのそら Copyright そらの とこ 2012-05-30 15:02:56
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