こいのうた/2012
梅昆布茶

生きてゆくちからが 愛するちからがいまもあるならば
笑い転げたあのジョ−クを 思い出してよ

僕の最初のまちがいは 生まれたことだってね
いちばん不幸なのは 君と一瞬も離れることができないことさってね

あたしたちはビリヤ−ドの赤や黄色の球みたいに 誰かに弾かれて
そして誰かを弾きながら ポケットの奈落に落ちてゆくけれど
お互いの惨めさや不恰好さを責めたことはなかったよね だって
あなたとわたしの生きる文法の違いを知っていたから

あなたは洗練された符号のような恋人ではなかったけれど
ときどきは思いがけない意味を世界から切りとってみせてくれた
たねあかしは後でねって言いながらも

生きてゆくちからが 愛するちからがいまもあるならば 
いまは聞こえなくなったあなたの子守唄を くちずさむの

人生はすべての瞬間がたった一回きりのチャンスだなんて
アスファルトのうえに ジョン・レノンぽい絵を描きながら
パンクって生きる姿勢なんだとか訳のわからないこと言ってた

そうあなたはあたしの胸のなか
赤方偏移するちいさな宇宙のスペクトルの輝線の温もり
星間物質の渦が発熱しはじめるみたいにね

そうずっと側にいて笑わせてて欲しかった
そして明け方の空に 流星群が尽きるまで
待っていて欲しかったの


La La La...




GO GO 7188 解散へありがとうをこめて...。




自由詩 こいのうた/2012 Copyright 梅昆布茶 2012-04-16 20:39:00
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