はるり
かんな

そんなふうに
音を共有してみたいね
繋がる
キスとキスみたいな

私が水面に、君が水底に

ペンを走らせて
数式を組み合わせる速度
えんのように愛を
描けないと知ったから

どんな部屋にしたい
緑の
薄いブルーを織り交ぜた
海面の色のように

ここまできてよ、

追いつけない程の距離を
歩幅を合わせて
ほら
さくら並木の散歩道

春はそこまで
私たちはどこまで
歩いていこう
なんて

短い
言葉なんて存在を表すに足らない
言えば言うほどに
満ちていくのか

想い出してしまう
電卓ではじき出された
かんじょうの数値を
抱いた回数を

あたまを撫ぜる
その指先に何度でも何度でも
愛撫を咲かせて




自由詩 はるり Copyright かんな 2012-04-01 16:34:03縦
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