夕凪
itukamitaniji

夕凪

こだわってるもん何て 全部捨てるつもりだったけど
それでも足りなかったのは 何だったんだろうな
同じ未来を見てた二人 けど向かい方が違ってたかな
単純に恨んだりできたら 楽なんだろうけど

誰かのために歌う勇気をもらった僕の声は
どこまでも届く気でいただけなのかな

君と手を放してから 僕の歌からは「愛」が
静かに消えていったのさ まるでどこかに忘れたみたいに


泣き方を忘れた道化師 拍手の起こらない客席を前に
ずっと踊っているのだ 誰一人笑っていやしないのに
もう引き返せないとこまで来た 最期まで死ぬまで
ここで踊るつもりだよ だってそれしか知らないのだから

誰かのために歌う勇気をもらった僕の声は
誰の胸にだって届く気でいただけなのかな

あなたらしくずっと 笑っててよ歌っててよって
言ってくれた君自身 見てくれないのは卑怯だ
それでもそんな言葉が 今日も僕を動かしてる
悔しいけど信じれるものは 今もそれだけかもしれない


静かに風が止んで 久しぶりに見上げた空に
夕焼けが映っていて あの日のワンシーンのようだって
いつの話をしてんだよって ひとり思い出したりして

あなたらしくずっと 笑っててよ歌っててよって
言ってくれた君自身 もうここには居ないけど
それでもそんな言葉が 今日も僕を動かしてる
それが僕自身なんだって 今でもずっと思っているから


自由詩 夕凪 Copyright itukamitaniji 2012-02-27 21:34:20
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