フェイム・フェアリーテイル
ピッピ


Femme fairytale




死に際の蝉は毎日発情期(「「「死に際だから許されるのよ?」」」)



五反田の渋滞待ちのトロイカがスマートフォンのシャッターまみれ



コンビニでベホイミされたおにぎりの生命力で歩く冬道



寂しさをこじらせた日の命日のつけっぱなしの赤いろうそく



感情の吐露吐露赤身さばくほど空気に触れてぱさぱさになる



恋をした夜に見た夢(プリズムのスカシカシパン五十億匹)



「山羊の方が智慧があるね」という彼のAV棚の獣姦の文字



今までの恨みで人が殺せたら7upも役に立たない



我慢してたんだ怒ると語尾に出る下北弁にほっとしている



レモネード(鼻歌まじり)俺なりのジャスミン革命春はあけぼの



スキャットを歌ったげよか、風の強い午後には深く傷つく不覚



たくさんの迷惑かけて愛したい赤い電車を止める豪雪



臨職のコールガールの瞳に映る七個目のドの音の溜息



「合唱で歌った、なつい、」ドミニカとエリダヌス座を繋ぐハイウェイ




童貞の気も知らないで。君の飲むシャンディ・ガフが尿になるまで





短歌 フェイム・フェアリーテイル Copyright ピッピ 2012-02-22 23:07:42
notebook Home 戻る  過去 未来