いにしえの笑み
石川和広

世界を
世界がひとの
近所に評判の
ボランティアの父

殺害の想いが
わたし
あふれながら
愛してるって
闇の山でうめき

大切な感じの
冬に凍えたうわ言を
父に
ぶつけるだけで

真の沈黙の
悲しみが
わからないけど

父の謎めいた笑み
たぶん
生きるところが
ちがい彼の孤独
詫びても
気持ち

父は
古代人のように
妙な笑いを
口のはしに

ばかにするな
ふるえながら


父の沈黙の深さ
まだ深読み

あさはかに
愛してるか


自由詩 いにしえの笑み Copyright 石川和広 2004-12-01 00:01:57
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