パトカーと星条旗と太極旗と他にも色々燃やしてから眠る
虹村 凌

365日幸せに笑って過ごせたら良いねと歌う男がいた
渋谷の緑色の電車の前でそう歌う男がいた
そんな世界があったら意地でも叩き潰してやると心の中で呟いた後に
半蔵門線に乗って九段下で降りて靖國神社で日章旗を3000円で買った
これがメイドインチャイナだったら死んじゃうかも知れないよ俺
と笑いながら鳥居をくぐり抜けた休憩所で煙草を吸った
前日の飲み会の時に気分で買ったアメリカンスピリットだった
死のうかと思ったのは半分冗談で半分本気
月給15万です時給です
貯金70万弱です悪い事して稼ぎました
4月から正社員ですがその為に社員を一人殺しました
ホショーされないシャカイホショーに加入しない会社ですので辞められません
半分冗談で半分本当です
嘘の中に本当を混ぜたり本当の中に嘘を混ぜたりして生きてます
そうでもしないと生きていけない感じなくらいに脆弱な精神です
チャラチャラしたフリして真面目な人間だってバレてます
恥とかルールで嘯いて死にたがったり逃げたがったりします
でもそれも半分本当で半分は嘘ですからもう何がなんだか自分でもわかりません
そうやってシャカイとかの歯車から半分くらいズレてしまうと
もうどうにでもなってしまえと思うのです
歯車が上手く噛み合ず機能していない感覚が気持ち悪い
半分程のズレが気持ち悪い
何が駄目で何が良いのか見極めにくいから気持ち悪い
「100点じゃないなら死んでいいじゃん」とか思い始めるので危険です
あぁ基本的には完璧主義者なのです
100点なんか取った事無いけし自分に100点をあげた事もない
物事が完璧に出来たら死んでいいと思ってるし
100点とか完璧を為し得たらそいつは用済みだと思う
それが例え自分自身であっても

救われたいのかも知れない
救われる事が何を指すのかわからんが救われたいのかも知れない
力みまくった俺のカタルシスを寄越せ
俺を救え
認めたくは無いが肩は凝っている
肩が凝る人生なんざ真っ平だと笑いながらも力まなきゃ生きてけないので
肩が凝っているのだと思うが凝っていると言う状態がどういう状態かわかんない
そんな力みまくった俺の開放と言うカタルシスを寄越せ
そして俺を救え
俺を救うのは誰だ?俺だ
誰かに何かを求めるのが間違いなのだ
俺だ
俺が俺を支配するんだ
落ち着け
素数を数えろ
俺と同様に孤独な数字を
因みに素数は1と自身でしか割り切れぬ数字の事を言い
1より大きい整数である必要がある為に1は含まれない
もしかしたら一番孤独なのは1かも知れん

パトカーと星条旗と太極旗と他にも色々燃やしてから眠る


自由詩 パトカーと星条旗と太極旗と他にも色々燃やしてから眠る Copyright 虹村 凌 2012-02-08 19:31:13
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