葉の来訪
アキヨシ

冬の昼間を首から切って
空から巨大な葉が一枚
落ちてきた
その交差点には人が点在しており
時々神社の境内の苔生した石の上に小さな赤い虫がいることがあり
手をついて座るときに色をつけるが
おなじように
赤が走った
とりあえず運転手はクラクションを鳴らしている
肉厚の葉肉は緑色の化け物のようで
圧倒的な生命力でこちらを笑っており
老婆は手押し車を捨てて曲がり角を曲がりきった
ちょうど店の前に出ていた花屋のバイトは
小さな鋏をぶらさげて
一目散に葉に近づくと
どこか切れる場所はないかと必死になっている
犬と散歩をしていたマダムは
くるりくるりと紐を腕に巻き付け
小さな犬が宙に浮かぶのを全力で援助していた
緑のしたには赤真っ赤
粘液は滴り
声もしずる



自由詩 葉の来訪 Copyright アキヨシ 2012-02-07 21:33:26縦
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